家を建てた元施工業者が雨漏りを止められない、業者に補修してもらったのに雨漏りが止まらない、赤外線カメラ検査の診断結果に基づいて補修したのにやっぱり止まらない。
どうしてこのようなことが起こり、いつのまにか“雨漏りは難しい”と言われるようになるのでしょうか。実はこれらの背景にあるのは単純なことなのです。ズバリ“雨漏り原因がわかってない”のです。
元施工業者が自らが建てた家の雨漏りを止められない
雨漏りの原因究明を行うとき『・・・だろう』という価値観は一切排除しなければなりません。『・・・かもしれない』という概念で疑ってかかることが重要なのです。きちんと施工しているはずだろうではなく、きちんと施工してないかもしれないという具合です。
業界には“一度完成させたものを否定したくない”という風潮があります。それもそのはず、自らが拵えたものを自ら否定することはある意味プライドを捨てることになるからです。
建築家はクリエイターですからプライドが高く、自分が作ったものが“雨漏りする不良品”であるとは絶対に思いたくないのです。しかしこれがほとんどすべての雨漏りを迷宮入りさせている要因となっています。
家が完成するまでの工程のどこかに問題があるからこそ雨漏りする家になったのですから、『きちんと施工しているだろう』という概念を捨て去り、1から見直しチェックしていくことが重要なのです。
また、雨漏りの補修にシーリング材を用いることが多いのは、大掛かりな補修工事を避けたいという心理が働いています。元施工業者の場合は瑕疵責任を負わなければならないので、できるだけ補修費用を抑えたいと思うのは必然です。
しかし、シーリング材を擦りつけただけで雨漏りが止まるような簡単なものではないことは言うまでもありません。
業者に補修してもらったのに雨漏りが止まらない
元施工業者でない第三者の業者(以下業者という)に補修してもらったのに雨漏りが止まらないというケースも少なくありません。
昨今、インターネット上で雨漏り補修を謳う業者が急増していますが、雨もり119にはこれらの【インターネット上で著名な業者に修理してもらったのに止まらなかった】という方からも事実ご相談が寄せられてきます。これにはある種の矛盾が生じています。
それは、雨漏りを修理できる業者がこんなにもたくさん存在するなら雨漏りする家は一体誰が建てたのか?ということです。雨漏りを修理できるほどの高い技術があるなら、初めから雨漏りしない家を建てられないはずがないのです。
補修したのに雨漏りが止まらないということはつまり、的外れな補修をしたということであり、雨漏り原因がわかっていないということになります。それは病気の原因がわからないのに手術をするようなものです。
弊社に寄せられる雨漏り相談のほぼ50%は、他社に補修してもらったけど雨漏りが止まらなかったというケースです。原因がわからないまま補修工事に踏み切ると、余計に後の原因考察がやりにくくなりますし、第一お金が無駄ですのでご注意ください。
赤外線カメラ検査をしたのに雨漏りが止まらない
赤外線カメラは非常に優れたハードで、被写体に生じている温度差から雨水の存在を探ることができ、雨漏り検査や外壁の劣化診断などに適しています。
しかし、赤外線カメラを使えば必ず雨漏り原因を特定できるというようなものではありませんので、安易な捉え方は慎まなければならないのですが、『赤外線カメラを使えば雨漏り原因を特定できる』と豪語している業者がいるから紛らわしいのです。
赤外線カメラは非常に敏感な製品ですので、気温や天候に左右されやすく、検査当日の気象条件には特に注意が必要です。さらに雨上がりの翌日や風が強い日なども検査ができません。
赤外線カメラはあくまで非破壊検査用の道具であって雨漏り原因を特定するものではないのです。ただ、破壊しないでそこに水分が存在しているかどうかがわかるというものですから、使う人によって善にも悪にもなり得る可能性も秘めているのです。
例えば、赤外線カメラを照射すると青く写る部位は温度が低いということで水分の存在を肯定できるわけですが、青く写る部分がすべて雨漏りかといえばそうとは限りません。青く写る部分にどうして水分があるのか、どこから水分が浸入したのかということを分析できなければ赤外線カメラの存在意義はないのです。
雨もり119では、【赤外線カメラ検査会社の診断結果通りの箇所を補修したのに雨漏りが止まらなかった】という方からもご相談を頂くことがありますが、それは赤外線カメラの存在意義を過信している業者自らが巻いた種だと思います。
赤外線カメラは、雨もり119のように“どこをどうすれば雨漏りが止まるか”をわかっている者が使ってこそ、初めてその存在意義が高くなるものなのです。
優れたハードは優れたソフトが使ってこそ意味があるのです。
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